猫を抱いて象と泳ぐ [Book]
ビジネス書以外で、久々に、
この物語は、リトル・アリョーヒョンという人のお話です。(あくまでも物語で、実話ではないですから)
チェスという世界で、それも人形を操って、自分というものを表に出さないで
生きた人
デパートの屋上から、大きくなりすぎて、降りられず生涯をすごした象のお話
両親がいないで、唇がくっついて産まれてきたためにうまれてすぐに手術をして
唇を2つにした主人公が、その見た目のためにみんなからいじめられたこと
彼をわかってくれたおじいちゃんとおばあちゃん
こんな一文が
「おばあちゃん、どうして僕の唇を引き剥がしたの?」
「そりゃ、息ができないからだよ」
「息は鼻からでも吸えるよ」
「じゃあ、おっぱいはどうやって飲むんだい?」
「だったら、神様は、どうして僕をおっぱいも飲めないような人間に作ったの?」
「神様だって、時には、まあ、あわてることもあるんだよ。きっとほかの所に特別手をかけてくださって、それで最後、唇を切り離すのが間に合わなくなったんじゃないだろうか?」
「他の所って?」
「普通の人にはない特別な仕掛けさ」
それを見つけ出して生かすのは、神様じゃない。お前だよ。神様のお考えを表せるのは、
人間なんだ。
きっと素晴らしい仕掛けに違いない。おじいちゃんに似て手先が器用なのか、それともかけっこ、
歌、計算、絵が一番か。
ああ、お前が大きくなるのがおばあちゃんは楽しみでならないよ」
とのシーン。
人間には、誰にでも、特別な仕掛けがあるようなそんな気がしました。
彼はそのあと、チェスを習い、日陰の存在でしたが、とても素敵なチェス師となりましたが、
それぞれ、コンプレックスというものを持っていたとしても
自分だけの持っている特別な仕掛けを自分で開花させること
それが大切なんだと
いっているようなそんなお話でした。
久々に心がじわーっとあったかくなりました。
小川洋子かぁ。いかにもだが。
確かにいくつかのコンプレックスのかわりに何かを得て来たかも。
そうしているうちにコンプレックスは克服されたかも。そして誰もがそうかも。
と、思いました。
by 春分 (2009-07-12 21:00)
コンプレックスというと数え切れないと思われガチですが、では、実際に書き出して見ましょう!といわれると・・・・。あら、不思議、沢山と思っていたものが・・・・・?
by ulyssenardin36000 (2009-07-12 23:52)
素敵な話ですねっ。
コンプレックスがあるからがんばれるってこともありますよね。
「これだけは負けられないっっっ」てね。
by danke (2009-07-14 23:39)