困っている人 [Book]
福島の田舎の優等生が、上智大学フランス語学科に入り(ここまではよくありそうな話)
ミャンマーとであい、NGOに参加して、難民の援助に命をかけ(このあたりからちょっと違う)
大学院に進学した2008年
病名が分からない病気にかかる。
1年間の検査期間
その後9カ月の入院治療を経て
自己免疫疾患系の難病となる。
それでも一人で、都内某所で生きている
そんな彼女の話。
あまりにも壮絶なのに、軽く明るいタッチで描けるのはなぜ?
本の最後に出てくる
・・・ 誰の痛みもわからなかった。何も知らなかった。今は少しだけ、わかるよ。人が生きることの、軽さも、重さも、弱さも、おかしさも、いとしさも。
「外」に出る。 一歩目を踏み出す。
・・・こうして、彼女は、入院生活から、一人暮らしの生活に移って行くのだけど、ものすごい。。続編が出るなら是非読みたくなる。
また、冒頭にもある
一人の人間が、たった一日を生きることが、これほど大変なことか!それでも、いま、「絶望はしない」と決めた私がいる。
こんな惨憺たるよの中でも、光が、希望があると その辺を通行するぐったりと疲れ切った顔のおじさんに飛びついて、ケータイをピコピコしながら、横列走行してくる女子学生を抱きしめて、大丈夫だからと だきしめたい
彼女は、どうしてもこう強く生きていけるのか。
困っているなんて、、
彼女を見ていると、自分の困っているなんて大したことなんてちっともない。
勇気をもらえる本だと思う。
久々に、一気読みしました・・・